８月吉日。私は、相変わらず、片思い人の写真を見ていた。というか彼がカタログに載っていたので切り取ってデスクに貼ってある。この彼の仕事は牧師さん。私はクリスチャンではないけれど、この牧師さんが大好きになってしまった。困った、聖職者を好きになるなんて！勿論、独身の牧師さん、結婚もできる立場だけれどね、私は、思い切って手紙を書いて牧師さんに渡して告白したんだけど。本当に勇気がいった。暑くなる前の５月だったな。それから牧師さんの礼拝に毎週、通い続けたわ。本当に神様への信仰心で通っているのか、自分でも疑問だったけれど、私には、とにかく、この教会へ通うことが大好きな牧師さんに会える事だから、通ったんだ。いつも笑顔を絶やさず、やわらかい物腰でお話ししてくれる牧師さん。今までも他の教会にも私は行っていたけれど、この牧師さんほど、温かくつつんでくれてよ、そして何よりフレンドリーで私をほっとさせてくれる人はいなかったなぁ。やがて、暑くなり、陽射しが強く、教会の屋根の上の十字架もピカリと反射するころ、朦朧としてきた。熱中症だった！それでも、通った。毎週。熱中症さえも、乗り越えさせてくれる、神様の力か、私の牧師さんへの執念か分からないけれど、８月も下旬を迎えようとしていたのね。さすが、私。神様、味方ついてくれているなんて思っていたりして充実した日々だったわ。



ところが先日、牧師さんが私を呼び寄せて、「僕、ここ辞めるんだよ。」と。牧師さんの別の教会への異動がきまり、私は肺炎になって入院している間だったので知らなかったのね、青天の霹靂だった。まだマスクが取れない私はマスクをボコボコさせながら、泣きむせいでしまったの。有り得ない話だった。誰よりも大切な人が遠くへいってしまう。ラブレターを出した時、「手紙ありがとう。今のところ恋愛感情をもった人はいません、僕はずっと一人で、神様への信仰生活をしていくでしょう。」と言われていたから、所詮、結ばれることがなくてもそれはそれで、構わなかった。ただ、牧師さんの笑顔が見ていたかった。礼拝での上手なお話しを聞いていたかった、それで満足だった。そばで会いたいときに会えれば。。それが叶わなくなる！それを事実として受け入れることは本当にきつかった。「受け入れる」ことってこんなに厳しいことなのかと思い、また自分のエゴにも気づかされたわ。牧師さんの本当の幸せを考えれば、片思いでもいいから、笑顔で、この教会から送り出してあげることが大切だと。今だって、牧師さんに電話しようと思えばできる。恋愛感情はもういいから、私は彼と心で繋がれるクリスチャンになりたいと思った。神様、わがままでごめんなさい、もう一度、誠実なクリスチャンになれる力をお与え下さい。牧師さん、元気で過ごしていてね。ありがとう。好きになれてよかったです。色々な気持ちを体験したけれど、そんな体験をありがとう。これからも、心フレンドとしてよろしくお願いしますね。

鉄剤で気持ち悪くなる。妊娠中の貧血対処法に葉酸サプリメント？